ふるさと紹介~奥岡 巌 さん 大龍山天智院 通念寺~
~大龍山天智院 通念寺~語り部 奥岡 巌 今回は、員弁町市之原にあります、浄土真宗東本願寺大谷派、大龍山天智院通念寺をご紹介します。 このお寺の歴史は古く、始まりは大同元年(八〇六年)の春と言われています。 日本書紀によると、六七二年の壬申の乱で敗れた大友皇子ですが、その子供達は全員生き残り、その後の朝廷を構成していました。 その大友皇子の後裔、子孫にあたる王来王家式部卿峰基が、出家し僧義山となり、伝教大師の弟子となりました。そして、お堂を建てて通念坊義山と称したのが、通念寺の始まりと現在考えられています。 その後、十一世の僧、明西が親鸞聖人に帰依して天智院通念寺と名を改め、現在に至っています。 建物の表門は、大正二年に再建。鐘楼堂は二百年前に建設され、昭和四年に再建されています。通念寺の本堂は大きく南北十二間東西九間で百八坪あります。約六百年前の応永年間に建てられた古堂をもとに、天保十四年(一八四三年)に大改修を行い、現在約百六十年の歴史を誇っています。 昭和二十年頃、「広くてゆったりとした庭園と大きなお堂が、京都の寺院を思わせる趣があり、心美しい人達がこの地域には沢山みえる」として、縁談がまとまった事があったそうです。 ここの表門の桜や紅葉は、季節よっては大変きれいで、隠れた名所だと思います。是非お参り下さい。 また、ホームページの「市之原だより」でも、写真で紹介しておりますので、どうぞご覧下さい。